コックを捜せ
水曜日の夕方5時から、ハイビジョンリマスター版のポアロ(番組的にはポワロw)の再放送があり、見逃した回を録画して楽しんでおります。今週の再放送は「ミューズ街の殺人」でした。でも先週分をまだ観ていなかったので、今日は、その「コックを捜せ」というお話です。これも短編集「教会で死んだ男」の収録です。
名探偵ポアロのほぼオールスターキャスト(除くチームポアロw)って感じで、だいたいこの人達が、様々なメイクアップを駆使して、別人になりすまして毎回登場している。(ような気がするだけで、実際はもっと大勢いると信じたいw) 本当は、これは「ヘラクレスの難業」に登場する人達ですw
さて、「コックを捜せ」ですが、今でもそうなのかはわかりませんが、当時、ロンドンは家賃が高かったようで、中流の一軒家でも下宿人を受け入れるのが一般的だったようです。時代はもう少し遡りますが、シャーロックホームズだって、ハドソン夫人のところの下宿人ですから、当時のスタンダートと言っても差支えはなさそうです。そして中流といえども、コックやメイドを雇っているんです。今回はそのコック(ちなみに原作は料理人と訳しています。そしてこのコックもメイドも女性です)が突然行方不明になり、ポアロのところに探して欲しいとトッド夫人が頼みに来たところから事件が始まります。
短編集「教会で死んだ男」に収録された話では、ポアロは面白い事件に巡り会えず、自宅マンションでくさっているんですw ヘタレのヘイスティングスが手紙で依頼が来た事件を読んで聞かせますが、どの事件も食指が動きません。そこへ飛び込んできたのがトッド夫人でした。最初はやんわりと断ろうとしますが、「普通の家で、優秀なコックが行方不明になるのは、国家の一大事と同じぐらい重大なことだ」と言う夫人の独特な意見にあっさり前言を翻し、引き受けてしまいます、でもヘタレのヘイスティングスに向かって、ジャップ警部には内緒にというところが笑えますw
消えたコックと、下宿人である銀行員のシンプソン、両方がトッド夫人の家にいるという、ある意味、超御都合主義ではありますが、コックが持っていた大きなトランクが欲しかった、シンプソン。そのために壮大なウソをコックに語るシンプソン。そしてコックを田舎へ追いやり、奪ったトランクに死体を隠し、シンプソンは南米へ高飛び寸前で、ポアロによって捕まります。シンプソンは殺人を犯したので、絞首刑の予定ですw
短編からのお話なので、いろいろ増量テクニックが使われていますが、現代では実現不可能な(トリックとしては成立しない)プロットのお話でした。
最終更新日: 2017年11月5日