パニック・トレイン

2013年のイギリス映画「Last Passenger」の邦題。「ヒッチコック映画のようだ」と絶賛された、イギリス発のパニック・サスペンスという番組紹介につられて視聴。主人公「ルイス・シェーラー」を演じるのは「ダグレイ・スコット」過去には「ディープ・インパクト」や「ミッション・インポッシブルII」などに出演。今作ではシングル・ファーザーの医師を演じています。その息子が「マックス・シェーラー」です。これは父ルイスです。

そして気になる乗客として「サラ・バーウェル」を演じるのは「カーラ・トレイトン」サラは子供好きとのことでマックスと意気投合します。そしてルイスにも惹かれている様子。電車の中で会ったばっかりなのにw サラの方が積極的です。この人がサラです綺麗な人ですね。

他に乗り合わせた乗客である「ヤン・クリモウスキィ」や「ピーター・カーマイケル」それに「エレイン・ミドルトン」など合計6名が電車に取り残されます。ヤンは移民で地下鉄の清掃係だけど工科大学出ています。これはヤン、ちょっとシニカルな性格です。

ピーターは金持ちの老人で、前半では何かと意見しルイスに反対する。後半では自分でも危機を認識して率先して協力するが残念ながら映画の中では生き残ることは出来なかった。そしてエレインである。今回この映画を紹介することにした最大の理由は「エレイン・ミドルトン」を「リンジー・ダンカン」が演じているから。「シャーロック」でレディ・スモールウッドを演じているのである。名探偵ポアロの「青列車の秘密」にも出ていましたね。シャーロックでは諜報関係の偉い人役でした。夫であるスモールウッド卿はスキャンダルに巻き込まれて自殺するハメになりますがレディ・スモールウッドは強かった。もちろん右の人。左は「チャールズ・アウグストゥス・マグヌセン」恐喝王です。

パニック・トレインに戻ると途中いくつかの伏線があるのだが全く回収されずに終わるというなかなか大胆な脚本でして、電車を乗っ取った男(英語版Wikipediaでは彼・彼女と書かれていて性別は不明)が派手に自殺するために電車を路線の終着駅へ激突させようと言うもの。その路線の終点というのが「ヘイスティングス」あの「刑事フォイル」の舞台なのである。

取り残された6名は自殺に巻き込まれちゃたまらんということで、あの手この手で列車を止めようとするも止まらず。ヤンが電車の外から連結器を外そうとするが失敗しトンネル直前でルイスに車内へ引き戻されるが腕を骨折する。残された時間はわずか警察に通報はしてあるものの後手後手に回り有効な手が打てていない。ルイスは考えた。シートとかその他の可燃物を燃やし消火器を破裂させることで連結器を壊すことが出来ないかと。日本の電車だと車内は難燃材で出来ているので簡単に火はつかないが。映画なので簡単に炎が上がり消火器は目論見通り破裂する。が、そのぐらいでは連結器は壊れない。でも床が壊れたことで連結器が車内から見えるように。ルイスと俄然やる気になったピーターが連結器を外すが、ピーターが勢い余って転落(英語版Wikipediaでは即死とのこと)そしてルイスは前方の車両に取り残される。後方の車両にはマックスとサラとヤンが残り、サラが手動のブレーキで切り離された車両を止めることに成功。一方ルイスは破裂に使った炎と破裂による破壊により重油が漏れ車両が爆発する危険を察知。爆発的な燃焼とタイミングを合わせて飛び降りることに成功する。

ルイスは陸上選手だったそうだ。そしてルイスとマックス親子にサラ、ついでにヤンは助かる。レディ・スモールウッドじゃなかったエレインはどうしたって？忘れてたけど途中の踏切でクルマを巻き込んだ衝撃で心臓発作が起きてルイスが蘇生を試みるも心不全によりお亡くなりになっていました。死ぬ直前ルイスに「カワウソはジェイク、ペンギンはリア」と言い残します。孫へのプレゼントだと言っていたぬいぐるみを誰に渡すかってことらしいです。何かの伏線かと思いましたがそう言うのは一切ありませんでした。客車側に犯人の協力者がいるとかそういうのも無しで淡々と進むので深く考えずに済みます。「ヒッチコック映画のようだ」は褒め過ぎかもしれませんがヒッチコック映画も時々伏線が全く無かったってのもあるので。まあ良しとしましょう。

最終更新日: 2017年11月26日