マースドン荘の惨劇
ここのところ、シャーロック3の再放送や、ポアロの再放送のおかげで、週末に録画を観る楽しみが増えた。思い残すことがないように、観たいものを見られる時に観ておく。
シャーロック3は次のシーズンへ向けての興味喚起が目的。いよいよ来るぞシーズン4。とはいえ、シーズン1の衝撃に比べれば、シーズン2や3は普通に感じてしまうから、人間って欲張りなんだな。シャーロック3の第1話は「空の霊柩車」。ワトソンがテロリストに捕まって、危うく焼き殺されそうになります。英国では、11月5日は「ガイ・フォークスの日」として、日本で言えば、どんど焼きみたいな大掛かりな焚き火や花火で祝います。シャーロックがこのエピソードの時、ポアロの再放送は「ミューズ街の殺人」でした。ポアロのエピソードも「ガイ・フォークスの日」のお話で、ポアロとヘイスティングスはジャップ警部と一緒に公園へ出かけ、花火を見た帰り道、ヘイスティングスが「これだけ花火の騒音がうるさいと、殺人にはもってこいですね。」と言うような話をしながら、「ミューズ(厩)街」を歩いて帰りますが、翌日、そのミューズ街でピストルで撃たれて死んでいる女性が発見されるのです。この事件は、実は殺人ではなくて、自殺なのですが、自殺の原因を作った相手(恐喝者)を殺人犯に仕立て上げて、報復しようとしたものです。警察は危うく騙されるとことでしたが、ポアロの活躍で自殺の真相が明かされて一件落着ですが、恐喝者も懲らしめて欲しいところです。
で、マースドン荘の惨劇。マースドン荘には昔、若い女が自殺したとかという幽霊伝説があり、そこの主人は手術したばかりで、体力も気力も弱っていて、幽霊が出たらポックリ逝ってしまいそう。に見えるけど、実は体は頑強に出来ていて(主治医談)、年の差婚の若い妻の思惑は大きく外れてしまいます。そうそう高額の保険金をかけて、さっさと始末しようとしていたんですよ。今回は残念ながら毒殺じゃありません。警察の見立てでは、「事業に窮して負債を抱えたので、自分に高額の保険金をかけ、負債を一掃した上で若い妻に遺産を残そうと思い、夫が自殺した。」だったのですが、実際には妻による夫殺しだったわけです。
そもそも、ポアロがマースドン荘のある村にやってきたのは、村の宿屋の主人が推理小説オタクで、自分で書いた「殺人事件」の犯人がわからなくなったので、ポアロに解決してもらおうと思った、という突拍子もない理由です。手紙をちゃんと読まなかったポアロ「すわっ(本物の)殺人事件!」と(喜び)勇んでやって来たのですw ちゃんと読めよ。
もしポアロが偶然その村にいて、すぐに事件に取り掛かっていなければ、「幽霊」を見てびっくりして死んだことになっていたんだろうなぁ。収録は短編集「ポアロ登場」です。
最終更新日: 2016年4月21日